黒百合の女帝

 彼の無愛想さは警戒か、無関心か。

いずれにせよ、現状を改善させる必要あり。

つまり、彼の中で、私を特別にする必要がある。

が、それに掛ける時間は極力少ない方が良い。

彼は近い内に退学処分となる可能性もある。

学校でしか接点がないのだから、早い内に暴走族の方とも関わりを持たなければ。

空の弁当箱に蓋をし、静かに立ち上がる。

 「じゃあ、また明日も来るね。バイバイ。」

軽く手を振り、屋上の扉を開ける。

棚橋楽亜は、さぞ素晴らしい戦力となり得るだろう。

手間隙をかけてでも、彼は麓冬に入れなければ。