黒百合の女帝

 そこまで思い出し、茶を口に含む。

私が嶺姫である事を告白した訳は、ここにある。

その名も、似た者同士で傷を舐め合おう作戦だ。

 「カナル。逆に訊くけど、私が追放された理由を知ってる?」

私がそう問うと、カナルは眉を顰めた。

 「虐めてたんだろ、春姫を。幹部どもはそのことを隠したがっているようだが」

 「よくご存知で。でも、カナルが私を嫌悪する必要はないよ。」

私がそう言うと、カナルは首を傾げる。

が、数秒経って何かに気付いたようだ。

 「まさか、お前も騙されたのか?」

 「まあ、春姫が男好きな奴でね。」

サクラの顔を思い出しつつ、そう吐き捨てる。

するとカナルは思案顔になり、深く頭を下げた。