黒百合の女帝

 「さて、他に聞きたいことはあるか?」

 「孔冥の目的は?まあ、検討は付くけど。」

 「凝ったもんじゃない。嶺春を潰すことが目的だ。個人的には復讐だけどな」

 「え。カナル以外の奴も、復讐が目当てなんじゃないのか?」

カヤが意外そうにそう尋ねた。

それを聞いたカナルが、短い笑い声を上げる。

 「嶺春はスキャンダルも少ないだろ。復讐心なんて湧く機会がない。四代目は、お前の追放くらいじゃないのか。」

突然、話題の矛先がこちらに向いた。

適当に頷きつつ、思い返してみる。

確かに、嶺春は規模に対し平和な族だった。

その点では、ユウヒとミヤビを認めている。

私が懐かしんでいると、カヤが茶を置いた。

 「ところで、麓冬に孔冥の諜報員は居るのか?」

そんなカヤの問いに、カナルは首を横に振った。