黒百合の女帝

 結局、公園にはすぐについてしまった。

バイクで公園に入り、勢いよく止める。

ヘルメットを外そうとし、ためらった。

今、目の前には春架がいる。

奇襲してきたのが僕だと知られたくない。

それでも、ユリちゃんの言葉が脳裏をよぎる。

敵に回す。躊躇するな。覚悟を持て。

それらの言葉が、僕の背中を押した。

ゆっくりとヘルメットを取り、バイクを降りる。


 目前には、絶句する春架のみんながいた。

 「ヤユ……?お前、まさか」

そう叫んだのは、総長のりゅうくんだった。

僕は何も返せず、俯いた。

そんな僕の代わりに、トシアキくんが笑い出す。

 「ヤユくん、めっちゃ恨まれてる〜。言い返さなくていいの〜?」

 「言い返すとか、できないよ」