黒百合の女帝

 その後、ヤナギと連絡先を交換し、店を出る。

 「奢って貰っちゃってすみません……。」

 「いやいや、僕から連れ込んだからね。楽しかったし」

 「それは何よりです。では、ご馳走様でした。」

私がそう頭を下げると、遅れてハラも下げる。

そのまま焼肉屋を離れ、向かうはカラオケ屋。

確か、24時間営業の店が近くにあった筈だ。

 「今からカラオケ行くよ。」

 「おけおけ〜。ところで、なんでさっきの焼肉屋知ってたん?」

 「ああ、父から行くなって言われてたから。」

 「う〜ん?つまり……どゆこと?」

 「あそこは反社と繋がってるって事。」

などと話していれば、無事目的地に辿り着いた。

その流れで難なく個室へと入り、扉を閉める。

 「さてと。どうする?ハラ。」

 「う〜ん?この唐揚げとアイスにする!」

 「そっちじゃなくて、ヤナギって奴の提案。」

ソファに深く座り、彼との密会を開始する。

深夜帯でも営業が認められているカラオケだ。

おおよそ、防音対策に問題はないのだろう。