学園の冷血王子様はどうやら私の大ファンらしい

きっ、きつい...!!

試合が始まりボールが宙を飛ぶ。
みんなそんなボールを必死になって追っている。
私は落ちてきたボールを仲間に渡す役だ。

そう、役割がある。
私にだって今までたくさんの役を演じてきた。

だから今回も......。
そう思ってた。
でも今回は違うっっ!!

正直に言えば私はとっても戸惑っている。
なぜってこんな経験、今まで無かったから。

「こっち!」「きたよ!」「とって!」
など和気あいあいとした空気が私にとって初めてで段々と体が熱くなる。
私のチームメイトはみんな必死になって戦っている。

こんなこと、知らない......。
どうすればいいの......?

ドラマとかでバレーをしたことがある。
でもそれらは全て決められている位置に移動しボールを上げる。
勝敗なんて元々決まってた......。

分からない......。
どうしてみんなそんな顔ができるの?

みんな本当に楽しそうだ。
きっと楽しめていないのは私だけ。

ずるい。羨ましい。と思う気持ちが湧き出てくる。

こんな学校に私なんかがいていい場所なんてなかった...。
この生活に私はあっていないんだ....。

そう思うと悔しくて下を向いてしまった。
それが運の尽きだった。

「危ないっ!!」

えっ......?

みりのちゃんの叫ぶような声と同時に私の頭に痛みが広がった。
それが体育館の最後の記憶だ。