学園の冷血王子様はどうやら私の大ファンらしい

「ねぇねぇ!りろんちゃん!みて!」

「ん?あっ!凄い!得点入ってる!!」

今日はついにスポーツ大会の日!

男子バスケから始まるんだ!

今、私のクラスの子たちが戦っていている。

「まことくん、ちゃんとしてる....」

「あれ?意外だった?まことくんめっちゃ上手なんだよ!」

あいちゃんがものすごい勢いで教えてくれた。

「去年のスポーツ大会、まことくんが結構ポイントを稼いでたんだよ!上手だったからバスケ部に勧誘されてなんだけど、自分は背が小さくて変な目立ち方するから嫌っていって断ってたな」

なにそれ、まことくんは私より少し高いぐらいだから男子の中でだったら小さく感じるのかな、?

「まことくんって冷たい性格だけど可愛い顔立ちだからなんか勿体ないよね」

えっ、なんかそれって変じゃない?

「そう感じるの?あいちゃんは」

「え、うん。りろんちゃんは違うの?」

「えーと、」

私が何かを言おうと迷っているとあいちゃんは続けて言ってきた。

「まことくん、あんなに可愛い顔してるんだからもっと素直になればいいのにって思うんだよね、」

「りろんちゃんもそう思うよね」と笑顔で行ってきた。

それって......

「押しつけじゃない、?」

変だなって思った理由がわかった。
私も凄い嫌だったんだ。
それはアイドルと同じことを虐げられてるんだ。

可愛い顔と声をしているがために、ロック系やバラードではなくポップな曲を歌わされる。

そんなの、良くないよね、?
それって個性を消してるのと同じじゃん!

そう言おうとあいちゃんを見た時彼女は何とも言えないような顔をしていた。

その表情に私は何も言えなかった....。

「......ごめん、ちょっと行かないといけない所があるから」
「あっ、」

あいちゃんの隣にいるのはなんとなく気分が良くない。
きっと彼女もそうだ。

だから私は少し距離を置いてちゃんと考えようとした。

「......またやっちゃった....。」

そのあいちゃんのつぶやきは私の耳には届かなかった。

少し空気を吸いに体育館を出たら見覚えのある顔と目が合った。

「あっ....。」

「あら、天ノ川さん、こんにちは」

話しかけてきたのは私をバレーの選手に推薦した子。
小鳥(ことり)みりのちゃん。
しっかりとした気の強い女の子。

「みりのちゃん......。」

「ふーん、名前、覚えてくれてたのね」

「それは、クラスメイトだから」

「え?じゃあ私は??」

その声の主はみりのちゃんの後ろからひょこっと出てきた女の子。

「ひめかちゃん」

「せいか~い!」

霧咲里(きささと)ひめかちゃん。
ふんわりとした性格で噂ではとてもモテるらしい。

「なにかあったの?、もしかして友達関係だったり?」

ううっ、みりのちゃん、勘が鋭いな......。
でも、

「2人とも去年からあいちゃんと同じクラスだよね?」

私はあいちゃんのことが知りたかったから聞いてみた。

そうすると2人は気まずそうに目を逸らした。
その様子に何かあったんだなと安易に考えれた。

「えぇ、とね、りろんちゃん」

「おーい!何してるんだ!そこで!休憩したら早く中に入りなさーい!!」

ひめかちゃんが何か言おうとしたタイミングで先生に声を掛けられてしまった。

「私は先に失礼するわ」

みりのちゃんはそそくさと中へ入って行ってしまった。

「ごっごめんね!今時間ないよね!またいつかね!」

「ありがとう」

ひめかちゃんも行っちゃった....。

私は1人取り残されたままだ。

みりのちゃんもひめかちゃんもきっと悪い子じゃないんだよね。
そして、あいちゃんも......。