学園の冷血王子様はどうやら私の大ファンらしい

初めまして!私は「セイ」って言うよ!

名前だけでも覚えて言ってね!

チャームポイントはふわふわした雪のように真っ白な髪とくっきりとした二重の瞳は桃のような優しい色合いをしているところかな。
だから、アイドル業界の中でも整っているほうだと思う....!!

そんなセイはふんわりとした性格でグループでは
歌唱力担当と言っても過言ではないほど歌が上手くて大好きなんだ!

そんな感じで絶大な人気を誇るセイだけど
そこには秘密があって......。


「みんな、おっはよー!!!!」

月曜日の朝とは思えないほどの声がクラスに響いた。
私の元気な挨拶に返してくれる人もいれば
聞こえていないかのように話し続ける人もいる。

でもいいんだ!着実に仲は良くなっているはず!

そういう感じで私「天ノ川(あまのがわ)りろん」は自分で言うけど天真爛漫(てんしんらんまん)な性格で「セイ」とは大違い。

大人しそうな顔なのにそんな性格なの?!と思われることはよくあった。

でも結局顔が良いし、歌唱力もあったという点で幼い頃にスカウトされずっとこの業界にいた。
そして今このグループで活動している。

幼い頃から仕事をしているためお金については問題ないし後悔したことは無い。

でもやっぱりこの性格を隠すのはストレスが溜まる。

そこで私はあることを考えた。

変装し「りろん」として学園生活を送ることに
っということで私は6月からこの学校に通っている

「やっぱりあの子おかしいよね」

「あんな見た目なのに騒がしいとか信じられない」

うーん、やっぱりそうだよね。

肩ぐらいまである重めの黒髪に大きなメガネ。
たしかに大人しそうな暗そうな子にみえるよね。

でも私が「セイ」だってことに気づかれてないからいいけどねー!

「りろんちゃん!おはよー」

後ろから可愛らしい声が聞こえ振り向いた。

「あいちゃん!おはよ!」

小熊(こぐま)あいちゃん。
腰下まであるキャラメル色とサラッとした髪にパッチリとした黒い瞳。

私が転校してきてからずっと隣にいてくれる素敵な子だよ!

「今日の課題やってきた?」

「あ、忘れてた!」

私の焦った反応にあいちゃんはくすりと笑った。

ガラッ

後ろから教室のドアが開く音がし、その瞬間クラスの雰囲気が変わった。

「...........」

みんなが息を吸うのを忘れてしまったんじゃないかと
思うぐらいクラスが静かになった。

その理由は明白だ。

まことくんが教室に入ったからだ。

白鳥(しらとり)まこと。
私に負けないぐらいのキメ細かい白い肌に切れ長の瞳はサファイアのような深い青色をしている。
ふわっとした藍色の髪に幼さの残った顔つきの美少年。
しかしそんな整った顔はいつも不機嫌そうだ。
ファンによるとそれがいいらしい。

イケメンはどんな顔をしても許させるとはこういうことか......!
私はそんなまことくんを純粋に知りたいなって思った!
だから......

「まことくん!おはよ!」

仲良くなるにはまず挨拶からだよね!
だから私は6月からずっとまことくんに挨拶をしている。

「......」

でも、まことくんはこちらを見向きもしない。
キィーー!!!
美少年が話しかけてあげてるって言うのにぃ!!

「りろんちゃん、今日もまことに無視されてるね!」

後ろから笑いながら言ってきたのは巳灰(みかい)くん。

巳灰れい。
まことくんが唯一(ゆいいつ)話す相手だ。
巳灰くんもまことくんに負けないくらい顔が整っていて学園内ではまことくんと同じようにアイドル的存在だ。

私を差し置いてアイドルだなんて!!
まぁ、私がこんな格好(かっこう)してるのがいけないんだけど、

「巳灰くんもおはよー」

「おはよ、やっぱりりろんちゃんはよく分からないや」

なにがだろう?
その時巳灰くんは私の顎を掴んで上を向かせた

「あの、近いんですけど、」

「僕の美貌に動じることなく淡々と話すんだもん。まるで僕に興味が無いみたい」

さっき言ったように優しそうなタレ目にエメラルドみたいな瞳、サラサラとした灰色の髪はいっそうと大人っぽさを感じる。

でも....

「まるでじゃないよ、興味がないんだ」

私、大人っぽい人じゃなくて可愛い人の方が好みだもん!

私の言葉に巳灰くんは驚いた表情を浮かべていた。
まことくんからもくすりと笑い声が聞こえた。

私なにか変なこと言ったかな?

「さすがりろんちゃん!面白いね!でも」

巳灰くんは更に顔を近づけて言い放った。

「俺よりまことの方がいいっていうんだ...?」

流石にびっくりしてしまったけど淡々と行った。

「うん、そうだよ」
「ーっ!」

キーンコーンカーンコーン
まことくんがなにか言いかけたタイミングでチャイムがなった。
私たちは自分の席に戻る
まことくんの方を見ると外を眺めていた。

彼は一体なにを言いかけたんだろう。