バーカウンターでdiet Cokeを注文する。
マリとコウヘイはフロアで大騒ぎしていて
私はさすがに暑くて
(言われた通りジャケット着たままだから)休憩。
バーテンの人も今では顔なじみになり
銀丈くんにお酒をぶっかけた夜
タオルを持ってオロオロしてたバーテンの人は
「あの時はマジこの子死んだと思ったわ」と
未だに笑う。
銀丈くんの許可なしには
アルコールを出してもらえない。
「飲むなら俺と。酔うなら俺に。」
サラッと言う銀丈くんがカッコ良すぎて
しっかり言いつけを守ってる。
心配症とか、過保護とか思う時もあるけど
私を籠に入れておきたいなら
喜んで入りたい。
だって
ずっと見ててくれるなら
ずっと籠の鳥でいい。
「ノンアルのカクテル作ってあげよか?」
「わ~い」
事情を知ってるバーテンの人が
好きなグラスを選ばせてくれる。
キラキラ眩いグラス棚を指差そうと
背の高いカウンターに
背伸びして寄りかかると
足元が心許なく揺れる。
丁度ジャケットがズリ上がって
太腿があらわになったとき
後ろから、
大きな手にお尻ごと鷲掴みされて
尻尾が揺れた。
「ひゃぁんっ」
「行儀の悪い猫だな」
一瞬で私をご機嫌にする声が
真横から聞こえた。
黒いワイシャツのボタンを開けたままの銀丈くんが
ムスッとカウンターに頬杖をついて覗き込んでいる。
23:55
急いで帰ってきてくれたのかな?
嬉しくて思わず
「おかえりーっっ」
どーんって勢いよく、飛びついた。
銀丈くんはビクともせず片手で抱きとめた。
着せられたジャケットのおかげで
ずっと銀丈くんの香りに包まれていたけど
やっぱり腕の中には敵わない。
体温と鼓動を感じると
それだけで満たされた。
バーテンの人が、大きな球体の氷を入れたグラスに
アルコールを注いで銀丈くんに差し出す。
「お前は?」
「ハロウィンカクテル。あ、ノンアルだよ。」
誤解のないよう即座に訂正。
「いいよ。入れてやって。」
物欲しそうな私の視線に折れて笑うと
バーテンに許可を出した。
銀丈くんって、結局私に甘い。
発光しそうな薄い黄色のカクテル
グラスの縁には滴る血のようなシロップがかかってる。
ライムとミントを添え完成。
「ゴーストレモネードです。happy halloween」
うわぁぁぁ~
きれい〜。
「お気に召したか?」
「銀丈くん大好き」
ハロウィンの夜
お化けと魔女が踊り明かす隅っこで
黒猫と騎士は、
鈴の音みたいな乾杯をした。
「Halloweenの続きしようぜ」
グラスを飲み干すと
綺麗に口角を上げて、私を急かした。
慌てて飲んだら急に身体が熱くなった。
ドキドキする。
アルコールのせいだけじゃないな。
銀丈くんといるとずっとそう。
初めて会ったあの夜から
私は、ずっと銀丈くんに恋をしている。
ズット ズット 続イタラ 良カッタノニ⋯
マリとコウヘイはフロアで大騒ぎしていて
私はさすがに暑くて
(言われた通りジャケット着たままだから)休憩。
バーテンの人も今では顔なじみになり
銀丈くんにお酒をぶっかけた夜
タオルを持ってオロオロしてたバーテンの人は
「あの時はマジこの子死んだと思ったわ」と
未だに笑う。
銀丈くんの許可なしには
アルコールを出してもらえない。
「飲むなら俺と。酔うなら俺に。」
サラッと言う銀丈くんがカッコ良すぎて
しっかり言いつけを守ってる。
心配症とか、過保護とか思う時もあるけど
私を籠に入れておきたいなら
喜んで入りたい。
だって
ずっと見ててくれるなら
ずっと籠の鳥でいい。
「ノンアルのカクテル作ってあげよか?」
「わ~い」
事情を知ってるバーテンの人が
好きなグラスを選ばせてくれる。
キラキラ眩いグラス棚を指差そうと
背の高いカウンターに
背伸びして寄りかかると
足元が心許なく揺れる。
丁度ジャケットがズリ上がって
太腿があらわになったとき
後ろから、
大きな手にお尻ごと鷲掴みされて
尻尾が揺れた。
「ひゃぁんっ」
「行儀の悪い猫だな」
一瞬で私をご機嫌にする声が
真横から聞こえた。
黒いワイシャツのボタンを開けたままの銀丈くんが
ムスッとカウンターに頬杖をついて覗き込んでいる。
23:55
急いで帰ってきてくれたのかな?
嬉しくて思わず
「おかえりーっっ」
どーんって勢いよく、飛びついた。
銀丈くんはビクともせず片手で抱きとめた。
着せられたジャケットのおかげで
ずっと銀丈くんの香りに包まれていたけど
やっぱり腕の中には敵わない。
体温と鼓動を感じると
それだけで満たされた。
バーテンの人が、大きな球体の氷を入れたグラスに
アルコールを注いで銀丈くんに差し出す。
「お前は?」
「ハロウィンカクテル。あ、ノンアルだよ。」
誤解のないよう即座に訂正。
「いいよ。入れてやって。」
物欲しそうな私の視線に折れて笑うと
バーテンに許可を出した。
銀丈くんって、結局私に甘い。
発光しそうな薄い黄色のカクテル
グラスの縁には滴る血のようなシロップがかかってる。
ライムとミントを添え完成。
「ゴーストレモネードです。happy halloween」
うわぁぁぁ~
きれい〜。
「お気に召したか?」
「銀丈くん大好き」
ハロウィンの夜
お化けと魔女が踊り明かす隅っこで
黒猫と騎士は、
鈴の音みたいな乾杯をした。
「Halloweenの続きしようぜ」
グラスを飲み干すと
綺麗に口角を上げて、私を急かした。
慌てて飲んだら急に身体が熱くなった。
ドキドキする。
アルコールのせいだけじゃないな。
銀丈くんといるとずっとそう。
初めて会ったあの夜から
私は、ずっと銀丈くんに恋をしている。
ズット ズット 続イタラ 良カッタノニ⋯
