「難関突破できて良かったよねぇ」
幽霊やドラキュラ、魔女と悪魔、ヒーローにヒロイン
様々な衣装に身を包んだ夜の住人達が
行き交う今宵のjo's。
なんとかハロウィンナイトに来られたので
マリがゴキゲンではしゃぐ。
難関突破とは、紛れもなく銀丈くんのことだった。
難関ではあるけれど
それだけ、心配してくれてる
そんだけ、大事にされてる
って思えて
嬉しい気持ちのほうが大きいんだけどな。
「でも12時って⋯どんだけ過保護だよっ。
俺は帰らないぞ!」
コウヘイが騒ぐ。
「大丈夫大丈夫、私がいるよぉ。ニャンニャン」
ふわふわの白猫に扮したマリが尻尾を揺らして笑う。
一緒に笑う私は、ピタピタの黒猫。
ふわふわのマリとは対極で
真っ黒なレザーのホットパンツと
背中が網になったレザーのブラトップ。
白猫も黒猫も
どちらも際どい丈で
バーレスクさながらのセクシーさが
ダンスフロアによく映えた。
アイラインは太めで目尻を強調して跳ね上げる。
お揃いの真っ赤なルージュ。猫耳と尻尾。
いつもと違う自分が楽しかった。
「サイコーー!!!!」
爆音の音楽に負けないように乾杯した。
「さぁ子猫ちゃん達。俺を敬え!」
コウヘイはコーラのくせに相変わらずバカだ。
「バカにゃぁ~ん」
マリがノる。
2人でニャンニャン鳴いて笑った。
「あ、おい待て。あれ見ろ」
コウヘイが見上げた先をマリと追う。
「開いてる⋯いるの?」
マリが指で輪っかを作り覗く。
三階の事務所のカーテンが少し開いて光が漏れてた。
「仕事って言ってたよ」
ジンくんかな?
「うわっ!出たっ!」
コウヘイのぎょっとした声。
おばけかよ。
グラスを口にしたまま振り返る。
え?待って。何?!
リアル銀丈くんがいるっ。
やっぱり事務所の明かりは銀丈くんだったんだ。
今日は仕事なのに髪上げてないんだぁ〜
それも良き。
相変わらずスーツ姿がカッコよ。
…なんて見惚れてる場合じゃない。
銀丈くんが眉間にシワを寄せて歩いてきたっ。
「え?なんで?」
キョトーンな私を見てため息をついた。
しかも、なんか怒ってる?!
待って、今日はまじで何もしてない。
いや、今日"も"だけど。
心当たりもない。
なに?なに?
「ったく…。」
「え?」
急にスーツのジャケットを脱ぐと
私に投げた。
「着ろ。」
「え?暑いよ」
「うるせぇ。」
「は?」
なに?なに?すごい機嫌悪い。
「首輪もいるな」
「え?」
ネクタイを緩めると輪っかのまま首から抜き取り
私の頭から被せた。
「俺が来るまで脱ぐなよ」
「あ、お前。こいつの綱握って見張っとけよ」
「ぅえっ!?…あぁっ!!はい!」
ふいに話しかけられ、驚きを隠しきれないコウヘイは
間抜けな返事をした。
銀丈くんは、チラリと私を一瞥すると
ワイシャツのまま出て行った。
ぶかぶかのジャケットを着て
ネクタイをぶら下げられた
セクシーな黒猫ちゃんは
嵐のような銀丈くんの後ろ姿を
ポカーンとしたまま見送った。
「お前、ケツも下乳も出てっからな。」
コウヘイもポカーンとして呟いた。
おいっ。言い方。
「いや、これはこれでエロ可愛いけど」
マリが笑いが止まらない。
「ほーっんと、せり溺愛だね」
「最強の男避けだな」
コウヘイもヤレヤレな顔して笑う。
ジャケットから香る
銀丈くんの匂いに
素肌が熱くなった。
幽霊やドラキュラ、魔女と悪魔、ヒーローにヒロイン
様々な衣装に身を包んだ夜の住人達が
行き交う今宵のjo's。
なんとかハロウィンナイトに来られたので
マリがゴキゲンではしゃぐ。
難関突破とは、紛れもなく銀丈くんのことだった。
難関ではあるけれど
それだけ、心配してくれてる
そんだけ、大事にされてる
って思えて
嬉しい気持ちのほうが大きいんだけどな。
「でも12時って⋯どんだけ過保護だよっ。
俺は帰らないぞ!」
コウヘイが騒ぐ。
「大丈夫大丈夫、私がいるよぉ。ニャンニャン」
ふわふわの白猫に扮したマリが尻尾を揺らして笑う。
一緒に笑う私は、ピタピタの黒猫。
ふわふわのマリとは対極で
真っ黒なレザーのホットパンツと
背中が網になったレザーのブラトップ。
白猫も黒猫も
どちらも際どい丈で
バーレスクさながらのセクシーさが
ダンスフロアによく映えた。
アイラインは太めで目尻を強調して跳ね上げる。
お揃いの真っ赤なルージュ。猫耳と尻尾。
いつもと違う自分が楽しかった。
「サイコーー!!!!」
爆音の音楽に負けないように乾杯した。
「さぁ子猫ちゃん達。俺を敬え!」
コウヘイはコーラのくせに相変わらずバカだ。
「バカにゃぁ~ん」
マリがノる。
2人でニャンニャン鳴いて笑った。
「あ、おい待て。あれ見ろ」
コウヘイが見上げた先をマリと追う。
「開いてる⋯いるの?」
マリが指で輪っかを作り覗く。
三階の事務所のカーテンが少し開いて光が漏れてた。
「仕事って言ってたよ」
ジンくんかな?
「うわっ!出たっ!」
コウヘイのぎょっとした声。
おばけかよ。
グラスを口にしたまま振り返る。
え?待って。何?!
リアル銀丈くんがいるっ。
やっぱり事務所の明かりは銀丈くんだったんだ。
今日は仕事なのに髪上げてないんだぁ〜
それも良き。
相変わらずスーツ姿がカッコよ。
…なんて見惚れてる場合じゃない。
銀丈くんが眉間にシワを寄せて歩いてきたっ。
「え?なんで?」
キョトーンな私を見てため息をついた。
しかも、なんか怒ってる?!
待って、今日はまじで何もしてない。
いや、今日"も"だけど。
心当たりもない。
なに?なに?
「ったく…。」
「え?」
急にスーツのジャケットを脱ぐと
私に投げた。
「着ろ。」
「え?暑いよ」
「うるせぇ。」
「は?」
なに?なに?すごい機嫌悪い。
「首輪もいるな」
「え?」
ネクタイを緩めると輪っかのまま首から抜き取り
私の頭から被せた。
「俺が来るまで脱ぐなよ」
「あ、お前。こいつの綱握って見張っとけよ」
「ぅえっ!?…あぁっ!!はい!」
ふいに話しかけられ、驚きを隠しきれないコウヘイは
間抜けな返事をした。
銀丈くんは、チラリと私を一瞥すると
ワイシャツのまま出て行った。
ぶかぶかのジャケットを着て
ネクタイをぶら下げられた
セクシーな黒猫ちゃんは
嵐のような銀丈くんの後ろ姿を
ポカーンとしたまま見送った。
「お前、ケツも下乳も出てっからな。」
コウヘイもポカーンとして呟いた。
おいっ。言い方。
「いや、これはこれでエロ可愛いけど」
マリが笑いが止まらない。
「ほーっんと、せり溺愛だね」
「最強の男避けだな」
コウヘイもヤレヤレな顔して笑う。
ジャケットから香る
銀丈くんの匂いに
素肌が熱くなった。
