〜続〜空よりも海よりもキミのことを知りたかった。

しばらく歩いていると懐かしのあの場所が視界に入ってきた。

チンピラに絡まれたところに二人が助けに来てくれて何もされずに済んで安心して。

樹くんが気を利かせて私と颯翔くんを二人きりにしてくれて二人肩を並べて花火を見た。

あの時は友達としてよろしくなんてカッコよくまとめたつもりだったけど、ちっとも良くなかったし、離れ離れになるなんて考えもしてなかった。

あの日前向きな別れを選択しておきながら、

また…なんて期待するのもおかしいけど、

でも、やっぱ嘘はつけない。

自分の気持ちに蓋をして

平気なフリして生きるなんて

そんなの…辛すぎる。


ーーヒュードドン!

ーーヒュードドン!


夜空を彩っては儚く消えていく花火。

もう始まってしまったみたいだ。

慣れない下駄を一生懸命カラカラ鳴らしながら定位置を目指して歩いていく。


…あ。


視界に映る紺色の半袖シャツにチノパンの男の子。

背は少し伸びたみたいだけど、

後ろ姿で分かる。

大雨の中、あの背中に乗せてもらって運ばれて夢見心地で奇跡的な時を過ごしてしまったあの日を思い出す。

それだけじゃない。

何度だって頼り甲斐のある背中だなぁなんて甘い気持ちになりながら目で追っていたんだ。

だから、

あれは絶対…