〜続〜空よりも海よりもキミのことを知りたかった。

その言葉の後、急に静かになって、

終わったんだなって、分かった。

周りの見物客が次々と駅へ向かって歩き出す。


「じゃあ、私もこれで…」


そう言って去ろうとするキミの腕を掴んだ。

あの日と同じ紫陽花が描かれた浴衣姿は

もう少し、

いや、もっと長く、

この目に焼き付けておきたいと思った。


「瀬生さん…俺と付き合ってください」


キミは笑って、

まるで羽の生えた天使のように、

そっと踏み出して

近づいて

俺の唇に熱を落とした。


「もちろん、いいよ」


キミの笑顔に胸がいっぱいになって

また涙が込み上げてきた。

情けない。

ほんと、情けないけど、

こんなに俺…

好き、なんだ。

キミのことが。

瀬生碧萌のことが。


これからは伝え続けたい。

素っ気なくしてきた分、

離れていた分、

倍の愛を返したい。

言いたいこと、

まだまだいっぱいある。

毎日ひとつずつ

言葉を重ねて

空よりも青く

海よりも深い

その心に

刻み込みたい。

碧萌、

空よりも海よりも

キミのことを知りたい。

これからも、

ずっと、

ずっと。