そこには髪型や服装はちがうものの、右目の下と顎のほくろや、鋭さと優しさを同時に秘めたその眼差し。


どれも勇さんに似ていた。


「優馬(ゆうま)…じゃなくて弟を助けてくれて、ありがとうございました」


体の力が抜けるのを感じ、思わずベッドに背中を預ける。
 

胸の奥で、戦時中の彼の面影がふわりと蘇る。


「勇さんと…優くん…」


「え?」