魔法の初恋レストラン

ちょうど答えを出した瞬間、ガチャリとドアが開いた。

「答え、出たかな?」

私はこくりと頷く。

私はここで働きたい。

心の中でそう叫ぶと、京さんはニコリと微笑んだ。

「じゃあ、今から君にいくつか魔法をかけるね」

京さんは私にいくつか魔法をかけてくれた。

私を人間にする魔法。

知能を与える魔法。

私は人間の女の子になった。

服も魔法で仕立ててくれた。

「しゃ、喋れる…」

「うん。今日からはこのめって名乗りなさい」

「このめ…」

初めて聞く名前なのに、不思議とその名前がすとんと体の中に落ち着いた。