魔法の初恋レストラン

「主人があのビーフシチューを見つけたのが50年前…ですから、もうそのビーフシチューを出していたお店もないかもしれませんし」

「50年…!!それは…同じお店を見つけ出すのは難しいかもしれませんね……」

私は思わずそう零した。

50年。半世紀も前のことだ。

赤ちゃんがおばちゃんかおじちゃんになるほどの。

「流石にgraciasも、経営はしていませんよね、?」

「いや、それくらいなら全然やってるけど」

京さんはケロリとあり得ないことを言う。

graciasは京さんが始めたレストランだ。