「はぁー……」

ユウくんは私の手を握ったままソファーに寄りかかった。

「もしかして、寂しいとか?」
「……」
「ユウくんもそんなこと思うんだ〜へぇ〜知らなかったぁ〜」

冗談のつもりだった。寂しいと死んじゃうウサギさんなのかな。なんて思ってくすくす笑った。でも──

「そうかもね。」
「えっ?」

「手繋いでてもへーき?」
「うん……」

「あんな事して脅したのに、手繋いで欲しいなんて。調子良いよな、俺。」
「……」

これが私にして欲しかったこと?

「ユウくん……寂しいの?」

だから女の人を呼ぶの?

「夜はだめなんだよね……」
「?」

「どうして俺はここにいるんだろうって考えちゃう。」

なんでそんなこと考えるの?

「俺なんて居ても意味がないのにって思うと……」
「よ、夜にそんなこと考えちゃだめだよ!なんか、夜にそういうこと考えると気持ちが沈むって聞いたことあるもん。だめだよ、考えるなら朝とか昼にした方がいい。太陽が出てる時。うん、そうしな!」

私はユウくんの言葉を遮った。なんか続きを聞きたくなかった。

「だから手を繋ぐの?」
「どうなんだろう……よくわかんないけど。」

私はユウくんの手をギュッと握った。