幼なじみのユウくんは、私を抱かない。

「雪見だいふく〜♪」
「好きだねぇ。」

ユウくんは私の隣に座ってゲームを始めた。

「1人でやんの?私もやる。」
「イチカは弱いからいい。」

「えー、2人の方が楽しくない?」
「へーき。食べてて。」

お言葉に甘えて雪見だいふくを食べてる間に、ユウくんはどんどんゲームを進めていく。

「すごいね〜」
「イチカが弱すぎるだけ。」

私は食べ終えた雪見だいふくの容器を持って、キッチンへ向かった。

キッチンは全然使われてないみたいにピカピカだ。

(お姉さんが掃除してたりして。)

私は雪見だいふくの容器をゴミ箱に捨てた。

「……あ。」

ゴミ箱に銀色の小さな箱が入ってる。細長い小さい箱はたぶん化粧品の箱。しかもドラッグストアとかで売ってない高いやつ。私は見てないふりをしてソファーへ戻った。