幼なじみのユウくんは、私を抱かない。

「ねぇ、ユウくん。どうして急に泊まって欲しいなんて……あ!」

わかった。

「お姉さんにドタキャンされた?」
「……どうだろうね。」
「絶対そうだよ〜私、代打的なやつじゃん。」

私は黒いソファーにぼすんと腰掛けた。ユウくんが頼ってくれたことは嬉しいけど、なんか納得いかない。

「呼んでって言ってたじゃん。」
「そうだけどさー」

でも、代わりっていうのがな〜

「はい。」
「えっ、なに?食べていいの!?」

ユウくんが持って来てくれたのは、私の好きな雪見だいふく。

「食べていいよ。」
「やったー!」

私は雪見だいふくに釣られて、泊まりを決めてしまった。