「も〜、変なこと言わないでよ。だって仮にも兄妹だよ?あり得ないよ。」



「なぁんだ!つまんないの〜!」






あり得ないよ。

だって怜一朗くんは、私の大切な家族だもん。





「てか春乃には颯太がいるもんね!」





優が小声でささやく。


どんなに隠していたって、親友にはばれてしまうから不思議だ。





「おい、ふたりで何話してんだよ〜!」



「バカ颯太には秘密だよ〜!」



「あはは。秘密だよ〜!」




例え名字が変わったって、私たちの日常は絶対に変わらない。


私はそう信じている。