そばにいるとか。

嘘だろ…。


父さんだって父さんだ。

これまで兄に全て、
金も、
人脈も、
時間も、
つぎこんできたくせに。

俺には見向きもせず、お世話は召使いたち。

初歌の隣の家に暮らすためにどんだけ話して土下座したか。


昔、初歌をいじめたやつらをこらしめるのも。


兄だったらちょちょいのちょいだよなってことも俺には難しいことだったりする。


「渚。お前がこれからの神田グループを背負っていくんだ。そのために婚約しといたほうがいいだろう?」


「…。」


「そのほうが安泰だろうし、お前も望んでいることだし。」