そばにいるとか。

のもつかの間、そこに明るい声も混じる。






「そうじゃろ、そうじゃろぉ!さっきわしのことを助けてくれたんじゃ〜!」







おじいさんも肯定的な言葉をくれた。








「渚。」








呆然としているなぎくんにお父様が声を掛ける。






それを合図に我に返ったらしいなぎくんが肩を震わす。







「はい。」








「これまで申し訳なかった、ずっと父さんの気持ちを押しつけて。これからは好き勝手やってくれて構わない。」










ほら。




お父様も根は暖かいんだよ。








なぎくんはお父様の声を聞いて、せきが切れたように泣きじゃくり始めた。








「ありがとう……!ありがとう……!」








優しい雰囲気になってきたところで、私はそっとその場を抜けてエントランスホールへ向かい、ソファーに座った。