「あっ孫よ!」
さっきのおじいさんは目的の階が一緒だったりで、あれ?とは思ってたんだけど、
「あ、じいちゃん〜!」
まさかなぎくんのおじいさんだなんて思わなかった。
「ってあれ?初歌と一緒に来たの?」
私に気がついたなぎくんがおじいさんに言う。
「そうなんじゃよ〜!っていうか、この子やったんやね〜。なぎの好きな子とは。さっきわしのこと助けてくれてな。優しいお嬢ちゃんやねぇ。」
なんだか嬉しくなった。
こんなに喜んでくれたなら良かった。
「そうなんだよ〜、初歌優しいでしょ♡」
なぎくんとおじいさんなんとなく似てる。
くしゃって笑うところとか、
テンションとか。
ただ、そこに。
「あ、渚じゃないか。今日は来ないかと思ったよ。」
急に、その場がシーンと静まるような強い声が響いた。
その声の持ち主は、
「……父さん。」
なぎくんのお父さんだったらしい。

