「お、オマタセシマシタ〜。」




ほんの少し背伸びしてお嬢様言葉風の言葉を言う。




姿勢も良くして。





するとなぎくんと綺麗な転校生の2人はふふっと笑った。





ね、何が面白いのかい?




なぎくんを睨むと、なぎくんは私から逃げるように







「あ、凪咲。言いたいことがあるんだけど――」







と綺麗な転校生に言った。







そして凪咲……!




渚と凪咲!




素敵っ!




………じゃなくて。






「ええ。言いたいことは分かりますわ。なので、」





凪咲さんがスマホをポケットから取り出す。





「父上と母上に連絡して許可を取りましたわ。私は湊様と婚約したいって。」






凪咲ちゃんとなぎくんの会話に何かが引っかかりう〜んと頭を捻らせる。





そんな私に気がついたのかなぎくんが意地悪い顔で言った。





「俺の元婚約者。」






……………。





…………それだぁ!





え、こんな綺麗な婚約者いたのか。





自慢なような、複雑なような。