「俺、もう無理。」
そう話すのはなぎくん。
どういうことだろう。
「だってなんか男に抱き締められてるし!なんか初歌が〈なぎくん〉なんて呼ぶし!」
やっぱり、なぎくんなんて呼ばれたくなかったんだよね。
なぎく………神田くんに「神田くん」って呼べって言われたのに。
「ごめんね、なぎくんなんて呼ばれたくないよね、神田くんって呼ぶから………。」
な……神田くんに頭を下げて謝ると、神田くんがあわあわし始めた。
「ちがっ、違くて!初歌が可愛すぎるの!!」
「……………ん?」
「無防備なとことか素直なところとか……!もう全部が……!!!」

