するとなぎくんは歩くのを止めた。
「そのままで良いから聞いてよ。」
私がなぎくんに言うと、なぎくんが振り返った。
そして抱き締める。
「ふふっそのままで良いって言ったのに。」
思わず笑いが溢れた。
「ごめん、俺ごめん。ほんとにごめん。」
ごめんを連呼するなぎくん。
「言いたいことがあるの、」
本音を言うのは怖い。
どんな顔されるか分からない。
なぎくんの婚約者のお話がされるのは分かってる。
つらいよ。
そんなこと聞くのはつらいよ。
でも耐えるから。
全部話して。
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