「…小濱さん。
スマホが原因だって」
「言いませんよ。
イジメが無かった事と礼翔には素敵な友達が居る事を伝えておきます」
「あと一つ!礼翔くんの母親に伝えて!!
来年の夏祭りは、礼翔くんと一緒に行って欲しいって!!!」
「…分かりました……」
「ありがとう!!!」
「…ありがとうございます……」
今……小濱さんが僕にお礼を…。
「釜田さんに伝えて下さい」
釜田さん……に?
「…何で晴介じゃなくて……釜田さん?」
「…だって、釜田さんが居たおかげで、解決出来たんじゃない」
「………確かに……」
納得するのかよ!!!
「それじゃあ……」
「小濱さ…」
僕は呼び止める事が出来なかった。
彼女がとても嬉しそうにしていたから。



