6月1日火曜日、午前7時50分 「扉、閉まります〜ご注意ください」 聞き慣れたアナウンスの声がして、さっきまで隣にいたスーツ姿の大人達は我先にとエスカレーターを駆け降りていく。 そんないつもの光景を視界の端に捉えながら、目の前の人物に焦点を合わせる。 "いつも"の朝には登場しないはずのこの人物は、なぜか駅のホームで私の左手を掴んでこちらを見ている。 えっと、これってもしかして…