答え:まんじゅう(『にくまん』から『にく』を引いたら『まん』。『まん』に『じゅう』をたすと……)



「ミリー姫は、おまんじゅうがすきなのね」
「そうなの。だから、スピカにおいしいおまんじゅうを買いにいってもらったんだけど、あの子、どこかにわすれてきてしまったみたいで……」

 そのとき、食堂に、スピカがとびこんできました。

「あっ! スピカ!」
「あれっ? ユーリがいるんだぞ! それにキミは……公園で会った女の子!」
「わたしのなまえは、メイ。スピカに、おとしものをとどけにきたの」

 メイは、スピカに、オレンジ色のポシェットをさしだしました。

「わあっ! おれのポシェットだ!」
スピカはよろこんで、ポシェットをむねにだいたまま、くるくるとまわります。

「ありがとう、メイ! この中には、とってもたいせつなものが、入っているんだ!」

 スピカがポシェットからとり出したのは、なんと、おまんじゅうのつつみです!

「わたしの、おまんじゅう!」

 ミリー姫も、大よろこびです。まるい目が、きらきらとかがやきました。

「これで、メイを元のせかいにかえす魔法が、つかえるわ!……ああ、そのまえに!」

 ミリー姫は、ふんわりとわらって、メイの手をやさしくにぎります。

「メイ、お城のお茶会に、ぜひさんかしていってね。ケーキも、パイも、タルトも、それに、おまんじゅうだってあるんだから!」