最強スパダリ吸血鬼が私を運命の人だと言って離してくれない!

そして合図と同時にスタートを切った。


最初は順調だった。


しかし、私の隣で走っていたはずのかげくんが、膝から崩れるように地面に倒れ込んだ。


「かげくん!」


「ごめんひかり……!」


「もう走らなくていいよ、私が連れて行くからっ」



私は彼の体をヒョイッと抱き上げる。


「ひ、ひかりっ降ろしてくれ……」


かげくんは耳まで真っ赤にして両手で顔を覆っている。


心臓の音まで聞こえそう。


「黙ってて!」


周りの冷やかす声が聞こえたがそんなのどうでもいい。


彼が苦しまない方がずっと大事。


私はスピードを出してぐんぐん周りの子を追い抜いていく。


しかし、一位でテープを切った瞬間かげくんがうさぎになっしまった。


えっ!? 今!?!


や、やばいっ!!


私はとっさに体勢を低くして、うさぎになったかげくんを体操着の中にしまう。


窮屈だろうけど我慢してねっ!


「先生っ! 黒瀬くんが体調悪そうなので保健室連れて行きますね!」


私は先生からの返事も待たずに校庭を抜けて、そのまま保健室へ駆け込んだ。