ワンナイトから始まる青春のつづき

【菜月】
今日から技能教習が始まるので、緊張が止まらない。


20代半ばくらいの男性の教官が今日の担当のようだ。


「今日担当する石崎祐二(いしざきゆうじ)です。白川さんは初めてですね。細かく説明するのでよく聞いておいてね」


教官の方が丁寧で優しい教え方をしてくれたので、車の装備・機能についてはよく分かりました。


「じゃあ、乗ってみようか」

「はい‼」


実際に車に乗り、動かしてみたけど思ったほど難しくなくて少し慣れた頃には緊張なんてなくなっていた。



「今日はここまででお終いです。また明日がんばってください‼︎」

「ありがとうございました‼︎」


こうして初日を無事に乗り越えた。


この調子で早く免許とるぞー!


その後の技能教習も石崎さんが担当することが多く、砕けた会話が少しずつ混ざるようになった。


「白川さんは大学生だっけ?」

「はい、そうです」

「俺、専門だったけどあの頃が一番自由で楽しかったから好きなことたくさんするといいよ」


年齢の割には落ち着いている石崎さん。


若干距離が近いなと思う以外はいい人だと思う。


「お盆明けはいよいよ仮免の試験だね。少し間空くけど感覚忘れないように」

「ありがとうございました」


免許取得の方はすこぶる順調でお盆休暇に入るのでちょっとだけお休み。


今日は教習所まですぐるが迎えにきてくれるのでロビーで迎えを待っていた。


「あれ、白川さんまだいたの?」


退勤した装いの石崎さんがロビーを横切るところで声をかけてきた。