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「――――ナナ。ナナったら、起きなさい」
「ふぇっ?」
お母さんの声でナナは目を開けました。
ナナがムクリと起き上がったのはリビングのソファ。窓の外はうす暗くなっていました。
お仕事から帰ったお母さんが、ねころがって眠っているナナを見つけたみたいです。
「……あれ? ココちゃんとハムまるは?」
「なあに? なんの夢?」
お母さんは苦笑いです。
「熱とかない? つかれただけ?」
「うん、元気……わたし寝てたの?」
いつもなら起きているナナが眠っていたので、お母さんは心配してくれたのでした。
でもナナはがっかりです。
ココちゃんとハムまるといっしょに、キイチゴの森を歩いたのが夢だったなんて!
とっても楽しかったのにな――としょんぼりしたナナは、ソファの前のテーブルに置いてある袋を見てドキッとしました。
(キイチゴ!)
そこにはココちゃんからもらった、あのキイチゴがあったのです。
(夢――じゃなかったの!?)
ナナはそうっと袋を手に取りました。つやつやのキイチゴです。
うれしくてうれしくて、ナナはニコニコになりました。お母さんが首をかしげます。
「あらナナ、それどうしたの?」
「友だちにもらったんだよ……そうだ! ねえお母さん、わたしね、このキイチゴを使ってデザートを作りたいな!」
いいことを思いつきました!
ナナはお母さんにティラミスの材料と作り方を相談してみます。
「ふんふん……わかったわ、じゃあ後で準備しましょうか。でもその前に、夜ご飯のしたくしなくちゃね」
「はーい! お手伝いする!」
ナナは、キイチゴを大切に冷蔵庫にしまいました。
よーし、ミミちゃんにあやまろう大作戦、開始です!!

