灯りはそのままに

「だから、証拠を見せてって言ってるの。え?まだキスさえしてないとか?そんな愚図だから浮気したんだけど。やっぱり、その子は単なる⋯⋯」

「シュウジ、ごめん。私、もう帰るね」

彼女の言葉を遮って告げると、二人に背を向けた。

これ以上はもう、耐えられなかった⋯⋯。

「え、ピノコ!?」

私は、来た道さえわからないのに、走って逃げ出した。


最悪だ⋯⋯。

高校時代の集まりなら、こんなことも、想定しておくべきだったのに。

涙で視界が霞んでいく。

慣れないメイクまでして、まさにピエロ⋯⋯。


「ピノコ!」

私は足が遅いから、すぐにシュウジに追い付かれてしまった。

「ごめん!結局ピノコを傷つけるようなことになってしまって⋯⋯本当にごめん⋯⋯。言い訳かもしれないけど、沼田は家族で遠方に引っ越したと噂で聞いてたから、まさか来ているとは思ってなくて⋯⋯」