「頂きます」
天水の営業店舗の中でも一番有名なシャインマスカットのゼリーを3個も出されてここぞとばかりに完食。
それが私から彼へのOKサインだと思ったんだと思う。
「利害一致と言うことで」
軽く目を細めた彼は綺麗な手を差し出して私も「よろしくお願いします」とその手に自分の手を重ねた。
周りから見たら幸せ者。
流れで始めた結婚に同じく流れで満たし合う身体の関係は彼にとって義務と一緒。
ただ夫婦として仕方なく身体を合わせてるに違いない。
小学校、中学校の義務教育並みに淡々と。
うーん…これはちょっと違うかな。
多分、身体の相性は悪くない。
その時だけは勘違いしそうになるほど甘いとは思う。
「結婚て簡単なんだよね~」
ただ婚姻届に判を押したら“天水 初果”の出来上がり!
今や大企業の社長夫人。
シンデレラストーリー?
和製プリティウーマン?
「贅沢だよな」
タワマンとは違って都会より少し離れた閑静な住宅街に建つマンションはどんな富裕層が住んでるかも知らない。
聞いた話だと相当なお金持ちが住んでると噂。
警備関係やエントランスを見る限りそうだとは思っていたけど室内なんてもっと落ち着かない。
高級品だろう家具に美術品。
部屋数は少ないとはいえリビングは50畳近くあって他の1部屋1部屋も広すぎる。
「今日は何処にしようかなー」
結局コの字に置かれたベージュの本革ソファの端にいつものように体育座りをして缶ビールのプルタブを引き抜いた。
「うーん、いまいち」
どうもストレスなのか胃がムカムカしてお酒が入らない。
こんな時は大人しくパソコンで見逃し配信に限る!
「うわッ!ヤバいやつ‼」
ドラマのシーンは最高潮で包丁を持った嫁が怒り狂い愛人に振り下ろすシーンに唖然とする旦那の惨めな顏。
私が嫁として愛人が彼女達と考えても…。
「自分が犯罪者なんてとんでもないや」
「こんなドラマが好みなのか」
不意に背後から聞こえた声に振り返ると惨めな顔とは縁が無さそうな無表情の旦那の姿。
「…何で居るんですか?」
「俺の家でもあるから」
そんなこと知ってる!
今日は遅いと思ってたのに。
「こっちで見たら良いのに。君って変わってるよね」
上着をソファに置きネクタイを緩めながら
私をチラ見してリビングのテレビをつけるようAIに指示してる。
「私はパソコンで良いんですー!それ私のビール!」
「どうせ飲んでないだろ?美味いなこれ」
「もうそれ要らないです」
飲んでなかったけどさー!
帝王の頭の中には謝るって単語はないらしい。
幼稚園からやり直して来い。
「おっと、何か?」
旦那とのキッチンでのバッティングに驚いて勢いよく振り返った。
この天水家(私には)では全く意味が無い業務用の冷蔵庫の前に結婚後初めてこの場所に並んで立ってる。
「取れないだろ?その身長じゃ」
今日に限って高い場所に入ったシャインマスカットのゼリーは昼間のみ雇ってる家政婦さんが私の為に入れてくれてるらしい。
「取れます‼」
152㎝の低身長には確かにキツイけど甘えたくない。
このゼリー1個1000円はする私達庶民には高価な食べ物。
それがなんと社長夫人の特典で食べ放題!
最高の瞬間なのに最悪な瞬間になってる。
「あの、」
「転んで怪我されても困る」
「転びませんよ!」
失礼すぎる。
でも取ってくれて蓋まで開けてくれて何か…
「やましいことでもあるんですか。また浮気?」
「またって、それ君が言う?」
天水の営業店舗の中でも一番有名なシャインマスカットのゼリーを3個も出されてここぞとばかりに完食。
それが私から彼へのOKサインだと思ったんだと思う。
「利害一致と言うことで」
軽く目を細めた彼は綺麗な手を差し出して私も「よろしくお願いします」とその手に自分の手を重ねた。
周りから見たら幸せ者。
流れで始めた結婚に同じく流れで満たし合う身体の関係は彼にとって義務と一緒。
ただ夫婦として仕方なく身体を合わせてるに違いない。
小学校、中学校の義務教育並みに淡々と。
うーん…これはちょっと違うかな。
多分、身体の相性は悪くない。
その時だけは勘違いしそうになるほど甘いとは思う。
「結婚て簡単なんだよね~」
ただ婚姻届に判を押したら“天水 初果”の出来上がり!
今や大企業の社長夫人。
シンデレラストーリー?
和製プリティウーマン?
「贅沢だよな」
タワマンとは違って都会より少し離れた閑静な住宅街に建つマンションはどんな富裕層が住んでるかも知らない。
聞いた話だと相当なお金持ちが住んでると噂。
警備関係やエントランスを見る限りそうだとは思っていたけど室内なんてもっと落ち着かない。
高級品だろう家具に美術品。
部屋数は少ないとはいえリビングは50畳近くあって他の1部屋1部屋も広すぎる。
「今日は何処にしようかなー」
結局コの字に置かれたベージュの本革ソファの端にいつものように体育座りをして缶ビールのプルタブを引き抜いた。
「うーん、いまいち」
どうもストレスなのか胃がムカムカしてお酒が入らない。
こんな時は大人しくパソコンで見逃し配信に限る!
「うわッ!ヤバいやつ‼」
ドラマのシーンは最高潮で包丁を持った嫁が怒り狂い愛人に振り下ろすシーンに唖然とする旦那の惨めな顏。
私が嫁として愛人が彼女達と考えても…。
「自分が犯罪者なんてとんでもないや」
「こんなドラマが好みなのか」
不意に背後から聞こえた声に振り返ると惨めな顔とは縁が無さそうな無表情の旦那の姿。
「…何で居るんですか?」
「俺の家でもあるから」
そんなこと知ってる!
今日は遅いと思ってたのに。
「こっちで見たら良いのに。君って変わってるよね」
上着をソファに置きネクタイを緩めながら
私をチラ見してリビングのテレビをつけるようAIに指示してる。
「私はパソコンで良いんですー!それ私のビール!」
「どうせ飲んでないだろ?美味いなこれ」
「もうそれ要らないです」
飲んでなかったけどさー!
帝王の頭の中には謝るって単語はないらしい。
幼稚園からやり直して来い。
「おっと、何か?」
旦那とのキッチンでのバッティングに驚いて勢いよく振り返った。
この天水家(私には)では全く意味が無い業務用の冷蔵庫の前に結婚後初めてこの場所に並んで立ってる。
「取れないだろ?その身長じゃ」
今日に限って高い場所に入ったシャインマスカットのゼリーは昼間のみ雇ってる家政婦さんが私の為に入れてくれてるらしい。
「取れます‼」
152㎝の低身長には確かにキツイけど甘えたくない。
このゼリー1個1000円はする私達庶民には高価な食べ物。
それがなんと社長夫人の特典で食べ放題!
最高の瞬間なのに最悪な瞬間になってる。
「あの、」
「転んで怪我されても困る」
「転びませんよ!」
失礼すぎる。
でも取ってくれて蓋まで開けてくれて何か…
「やましいことでもあるんですか。また浮気?」
「またって、それ君が言う?」



