「助かりました…本当にすみません!あっ」
深々と頭を下げて一気に起こした。
「どうしたの?」
「食事、今からでも良いですか?日を改めても良いっすけど」
(20時か…ま、明日休みだし)
「勇仁くんが迷惑じゃなければ私は今日でもOKだよ」
胃の調子は落ち着いてる。
誰かと一緒の方が食欲が戻るかも知れない。
「じゃあ俺の行きつけの店で…好きな物食べて下さい!もつ煮はかなりお勧めです」
ニコッと私に笑顔を向けて私が肩から掛けたバッグを持とうとしてくれる。
自然体過ぎてバッグを渡しそうになるとこを堪えて私も微笑む。
「初果さん早く!エレベーター来ました」
「ちょっと」
バッグは軽々と奪われて彼が足早にエレベーターのボタンを押すとすぐに降りて来て扉は開いた。
「ずるい」
3歳しか違わないのに若さの差を感じるのはナゼ?!
軽く息切れしてる私の隣に普通の顔して並ぶ勇仁くんの横顔。
「そんな上目遣いする方がずるいですよ」
「身長差あるんだから上目遣いにもなるし」
2人で笑いあってるとエレベーターの無機質なアナウンスと共に扉は開いた。
「あっ、お、お疲れ様です」
「お疲れ様」
すーっと勇仁くんの背後に周り下を向く。
(なんでここで都合良く会うかな…)
普通なら上層部用のエレベーター使うくせに。
前を見なくても分かる少し低めの声とほのかに漂ってくる嗅ぎなれた香水の匂い。
紛れもなく旦那だ。
「初果さん行きますよ」
「初果…?」
呟いたのが通りすがりに聞こえたけど勇仁くんには届いてなく私達は外へ。
彼は男性秘書と中へお互い別の空間に進んで行った。
「どうしました?」
「ん?別に」
今後これが普通の状態になる。
今は旦那だけど離婚すれば赤の他人でこうやってすれ違うのもレアになる。
寂しい?
堂々と自分の願いの恋が出来るようになるのに?
うむ…勇仁くんもワイルド系のイケメンだよね。
隣を歩く勇仁くんを見上げても冷蔵庫の前で会った旦那の方にキュンとした。
あれはバケモンで極上うなぎ。
あれは普通のうなぎとは違うんだから自分の味覚いや視覚も変えなきゃ。
「初果さんここです!」
自宅の一駅前で電車を降りて勇仁くんに付いて来た先にはこじんまりとした居酒屋がポツンと店を構えてる。
赤提灯と暖簾には【輪(りん)】と書いてて昔ながらの横開きの玄関は懐かしくもある。
(近所にこんな居酒屋があったとは…)
ガラガラと音を立てる横開きの玄関が懐かしい響き。
そして「いらっしゃい」と言う優しい声にとことん空いたお腹はムカムカはしない。
それどころか今日のお腹はグーっと音を立てる。
「勇仁くん久しぶり!あらっ、奥にどうぞ」
意味深な笑みを浮かべられたけど笑顔で彼の後を追う事しか出来ない。
「女将さん言っとくけどこの人は会社の先輩!今日仕事で無理して貰ったから連れてきただけ」
奥の座敷に向かいあって座りおしぼりを貰う。
「勇仁くんが初めて女性を連れて来たから」
和服の女将さんは優しく微笑んだ。
座敷から見えるカウンターの中の人が大将なんだろう。
「初果さんお酒飲めますか?つか今更聞いてもですよね」
ははっと彼は苦笑いを浮かべたから私は満面の笑みで「飲める‼」と声を大にした。
深々と頭を下げて一気に起こした。
「どうしたの?」
「食事、今からでも良いですか?日を改めても良いっすけど」
(20時か…ま、明日休みだし)
「勇仁くんが迷惑じゃなければ私は今日でもOKだよ」
胃の調子は落ち着いてる。
誰かと一緒の方が食欲が戻るかも知れない。
「じゃあ俺の行きつけの店で…好きな物食べて下さい!もつ煮はかなりお勧めです」
ニコッと私に笑顔を向けて私が肩から掛けたバッグを持とうとしてくれる。
自然体過ぎてバッグを渡しそうになるとこを堪えて私も微笑む。
「初果さん早く!エレベーター来ました」
「ちょっと」
バッグは軽々と奪われて彼が足早にエレベーターのボタンを押すとすぐに降りて来て扉は開いた。
「ずるい」
3歳しか違わないのに若さの差を感じるのはナゼ?!
軽く息切れしてる私の隣に普通の顔して並ぶ勇仁くんの横顔。
「そんな上目遣いする方がずるいですよ」
「身長差あるんだから上目遣いにもなるし」
2人で笑いあってるとエレベーターの無機質なアナウンスと共に扉は開いた。
「あっ、お、お疲れ様です」
「お疲れ様」
すーっと勇仁くんの背後に周り下を向く。
(なんでここで都合良く会うかな…)
普通なら上層部用のエレベーター使うくせに。
前を見なくても分かる少し低めの声とほのかに漂ってくる嗅ぎなれた香水の匂い。
紛れもなく旦那だ。
「初果さん行きますよ」
「初果…?」
呟いたのが通りすがりに聞こえたけど勇仁くんには届いてなく私達は外へ。
彼は男性秘書と中へお互い別の空間に進んで行った。
「どうしました?」
「ん?別に」
今後これが普通の状態になる。
今は旦那だけど離婚すれば赤の他人でこうやってすれ違うのもレアになる。
寂しい?
堂々と自分の願いの恋が出来るようになるのに?
うむ…勇仁くんもワイルド系のイケメンだよね。
隣を歩く勇仁くんを見上げても冷蔵庫の前で会った旦那の方にキュンとした。
あれはバケモンで極上うなぎ。
あれは普通のうなぎとは違うんだから自分の味覚いや視覚も変えなきゃ。
「初果さんここです!」
自宅の一駅前で電車を降りて勇仁くんに付いて来た先にはこじんまりとした居酒屋がポツンと店を構えてる。
赤提灯と暖簾には【輪(りん)】と書いてて昔ながらの横開きの玄関は懐かしくもある。
(近所にこんな居酒屋があったとは…)
ガラガラと音を立てる横開きの玄関が懐かしい響き。
そして「いらっしゃい」と言う優しい声にとことん空いたお腹はムカムカはしない。
それどころか今日のお腹はグーっと音を立てる。
「勇仁くん久しぶり!あらっ、奥にどうぞ」
意味深な笑みを浮かべられたけど笑顔で彼の後を追う事しか出来ない。
「女将さん言っとくけどこの人は会社の先輩!今日仕事で無理して貰ったから連れてきただけ」
奥の座敷に向かいあって座りおしぼりを貰う。
「勇仁くんが初めて女性を連れて来たから」
和服の女将さんは優しく微笑んだ。
座敷から見えるカウンターの中の人が大将なんだろう。
「初果さんお酒飲めますか?つか今更聞いてもですよね」
ははっと彼は苦笑いを浮かべたから私は満面の笑みで「飲める‼」と声を大にした。



