飲みに行った人数が少なかったのもあるのか飲み会は1次会でお開きに。
終電より、少し早い時間の電車で帰った。



マンションに着き、玄関のドアを開ける。

「ただいま〜」

「おかえり!早かったね」

玄関まで出迎えてくれた彼は恋人の凌太(りょうた)。
社会人になってから同棲を始めた。
もう半年経つのか。


「なんか今日いつもより可愛いね」
「飲み会行くから、顔と髪の毛ちゃんとしていったからかな?」
「美人だね〜大好きだよさくたん」
「私も大好きだよ」


毎日大好き、可愛いと言ってくれる素直で良い奴だ。笑

凌太とは高校2年の時から付き合っている。




もう・・・付き合って5年くらい?か


仲は良い方で安定したカップルだと思う。
見ての通り凌太は私のことが大好きだ。


もちろん私も好きだけど、付き合いはじめた時からずーっと一緒にいるからちょっと家族に近い感覚になりつつあるなと感じる。



同棲を始めても特に大きな問題もなく・・・
きっと、このまま数年後に結婚して、ずっと一緒に過ごすんだろうな。

なんとなく未来を想像することができる。


大手は最近大体そうだと思うが、私の職場は環境が良く、産休育休がしっかりとれる。


育休が終わり、現場に復帰して、活躍している方たちもたくさんいる。
やめたりする人の方が少ないくらいだ。


女性もさまざまな年齢層の方がいて、全く一緒ではないが大体みんな結婚、出産育児、仕事・・・という感じで辿ってきている方が多い。

やっぱりそんな職場環境にいると自然とそういうルートを辿っていくものだと感じて、尚更に、未来を想像することができる。



わかってる。

とっても幸せなことだと思う。
未来が想像できるなんて。

でもなんか、物足りないと思うこの心はなんなのだろうか。