世界は、きっと美しい。~屋上から飛び降りた先は、太陽を紡ぐ異世界でした~

現在時刻7時半。

 あと30分で私はあの山に飛び込み、死ぬ。


 深呼吸をしながら、心を整える。


「桜夜。探査機でメッセージ送ったら、どうだ?」

 迅斗が消火活動を手伝いながら振り返る。


 そっか。

 みんなともお別れになっちゃうんだな。

 探査機を開いて、一人一人にメッセージを打ち込んでいく。


 ヤイル。

 またねって言ったのに、もう会えなくなっちゃってごめんね。

 だけど、私が自分で選んだ死だから、悔いがないわけじゃないけど、恨まずに生きてね。

 それと、もし居心地が悪くなかったら、輝空と燦空と仲良くしてほしいかな。

 試験の日、話しかけてくれたこと、嬉しかったよ。

 緊張を紛らわせたし、勇気が出たし、凄く安心した。

 ヤイルの元気で一生懸命なところが大好きです。今までありがとう。


 輝羽。

 夏休みが終わったら、勉強を教える約束していたのに、できなくてごめんね。

 教えられないけど、輝羽ならいい順位取れると思う。応援するね。

 始業式の日、話しかけてくれて嬉しかったよ。

 みんなが自分より優れているように見えて、色々と不安だったから、人と話せて不安が少し和らいだ。

 輝羽の実はやさしいところ大好きだよ。今までありがとう。

 泣かないでね、何ていったら酷だけど、自分で選んだ死だから、きっと間違ってないかなって思うから、大丈夫だよ。


 燦空。

 ヤイルと輝羽の喧嘩?じゃないな。何て言うんだろ。そのときに、離れたくないって言ってくれたこと、嬉しかった。

 定期テストのとき、分かりやすく勉強教えてくれたことも感謝してる。

 ヤイルと輝羽には強がったこと言ったけど、本当は怖い。

 離れたくないし、死ぬたくないし、炎狩人になりたい。

 だけど、バイバイ。

 燦空のこと、最初はお嬢様なのかななんて思ってたんだけど、今はカッコイイなって思うかな。

 また、会えたらいいな。バイバイ燦空。



 3人との思い出が蘇って、涙がこぼれる。


 ありがとう。

 ヤイル。輝羽。燦空。