世界は、きっと美しい。~屋上から飛び降りた先は、太陽を紡ぐ異世界でした~

「閃華と関わらない方がいいよ」
 学校生活が一ヶ月ほど過ぎた頃、輝羽が告げた。


 ヤイルと話しながら、校庭に来たところ、そう言われて心がざわついた。

「どうして?」

 言葉に詰まりながらも、かろうじて出した一言。

「輝羽が嫌なこと言われたんだってさ」


 ヤイルはいい子だよ。

 傷つける気なんて、きっと、無いんだよ。

 でも、きっとだった。

 言いきりたかったけど、その声が出なかった。


 静海は、怖くなかったのかな。

 いや、多分、怖かったんだろうな。

 だけど、それでも言ってくれた。


 ヤイルのことはまだ知り合ったばかりで、全部を知ってるわけじゃない。

 だけど、私も信じよう。


 だけど、その気持ちは霧の中に消えていった。

 ヤイルがそのことを拒否した。

「輝羽たちと仲よくするなら、私と関わらない方がいいよ」

 その言葉がずっしりと、重みをもってのしかかる。

 ヤイルと離れて、輝羽とこのまま仲良く。

 それは、苦しい。


 ヤイルのことは好きだし、距離を置かなきゃいけないのはもやもやする。

 それに、裏切りたくない。


 このまま進んでしまうのは嫌だから。

 どうなったとしても、しっかり話そう。


 きっと、大丈夫。

 私はそう言い聞かせて眠った。