愛を知った日

「分かってるよ。大丈夫。心配しないで」
俺の不安そうな顔を読み取ったのか奏はそう言った。
その後も色々な話をして腹ごなしのために少し散歩をすることにした。
手を繋いで歩きながら奏が問いかける。
「鳳蝶くんはなんで私の病院に就職したいって思うの?」
「えっ?」
「だって色んな病院があるのになんで私の通院してるところ?」
「そうだな〜奏がいるからだよ」
「でも本当は自己満かな。奏の病院に就職すれば奏が診察の時一緒に話聞けるだろ」
「そっか…」
「そんなごめんみたいな顔するなよ。俺がそうしたいんだ」
「だけど…」
「俺が1番奏の近くにいたいだけなんだ」
これは紛れもない俺の本心だった。
「そっか。ありがとう」
「だけどもう今日帰らなきゃいけないなんて…」
奏が寂しそうに言う。
「寂しい?」
内心、自分も寂しかった。
「うん」 
(俺の彼女可愛いすぎる…)
「かわいいなぁ。またすぐ会えるよ。頑張って時間作る」
俺も時間があれば奏に会いたい。そのために努力はしたい。
「ありがとう。嬉しいけど無理はしないでね」
「奏もな」
奏は俺の事を心配症だと言うけれど俺からしてみれば奏もそれなりに心配症だと思う。