愛を知った日

そんなやり取りをしたのは記憶に新しい。
「奏も勉強大変だろ?」
「私はまだ1年生だから。でもレポートが多い」
「こんなに勉強するとは思わなかったよな」
これはいつも言っている事だ。入ってみなければ分からない事だったがとにかくやる事がいっぱいで忙しい。
これを6年も続けるのかと思うと気が遠くなるが自分が選んだ道なので最後までやり遂げるつもりだ。これからどんどん会える日は少なくなるだろう。だからこそ会える時間を大切にしたい。黙っている時間がないほど色々な話をしているとあっという間に鳳蝶くんの家に着いた。
何回か来ている部屋だが今日は泊まるという事でやはり入る時も緊張した。
「今さら緊張しなくてもいいのに」
「緊張するよ。今日はいつもと違うもん」
「なんかそう言われると俺も緊張してきた。とりあえずお茶淹れるから落ち着こう」
「ありがとう」
そうして鳳蝶くんはお茶を淹れてくれた。
「奏、俺の手料理食べたいって言ってたよな?作るよ」
「一緒に作りたい」
「いいから休んでて」 
「大丈夫!やりたい!」
「そうか?」
「うん」
「分かった。でも無理はするなよ」
「うん!」
広さに余裕があるわけではないがそれでも2人並んで料理の下準備をした。