愛を知った日

「ありがとう」
「よし!じゃあちょっと掃除してケーキでも食べるか」
「えっ?」
伊月のその言葉に疑問符が浮かぶ。
「えっ?って今日自分の誕生日じゃん!忘れてた?」
そこまで聞いて思い出した。そういえば今日が誕生日だったと。奏のことで頭がいっぱいで忘れていた。
「その顔、忘れてたな」
「ふはっ。コンビニのケーキだけど」
と言ってケーキをさっき綺麗にしたテーブルに置いた。そこにローソクを立てて
「18歳おめでとう」
「おめでと。まさか忘れてるとは思わなかったけど」
とお祝いされても言葉が出ない。自分が誕生日を忘れていた事にも驚きだしさっきまで落ち込んでいてボロボロなのでそんな急にテンションが上がらない。
「ありがとう」
それでもとりあえずお礼を言う。
「ほら。早く座って」
「うん」
俺の目の前にはコンビニの1ピースのチョコレートケーキにローソクが1本立てられていた。
「チョコ好きでしょ」
「ああ」
「そういえばちゃんとご飯食べてる?何も食べてないのにいきなりケーキ食べたら胃に負担かかるよ」
「なんか明美ちゃんお母さんみたい」
「はっ?お母さんじゃない!」
「ふふっ」
明美と伊月のやり取りが面白くて思わず笑ってしまった。