愛を知った日

「でも難しいよな。異性の友達って。片方にそういう気持ちがなくても片方に少しでもそういう気持ちがあったりしたらそれはもう友情ではないだろ?」
「確かに」
「片方はただの友達だと思ってても相手はそうじゃないかもしれない。難しいよ」
妙に納得感のある話に思わず問いかけた。
「もしかしてそういう経験ある?」
「良くも悪くも周りに人が多いとそういうことも起こるってこと」
「そっか」
「結局人の気持ちなんて口に出してみなきゃ分からないしな」
「そうだね」
「でも遠慮気味の奏が自分の気持ちを言えたってことはいいことだしすごいことなのかもな」
「なんで?」
「相手を心から信頼してるってことだろ?」
「それは私も思った」
「自分の素を見せれる相手がいるってことはいいことだ」
「でも他と関係持ってたらその信頼も崩れるけどね…」
私が自嘲気味に言った。
「そこはちゃんと否定したんだろ?」
「そうだけど…信じていいのか分からない」
「まぁ信じるかどうかを決めるのは奏自身だから好きにすればいい」
「うん。そうだね。ありがとう。なんか楽くんの話聞いてたら落ち着いてきた」
「良かった」
落ち着いてくると今度は自己嫌悪に陥る。
「あーせっかくくれたプレゼント投げてきちゃった…」