「私も今日会ったばっかりだけどいい人なのは分かるよ。」
「俺達も2人こといい子だなぁって思ってるよ。ね?」
「えっ?あーうん。」
「なに?恥ずかしがっちゃって。」
「別に恥ずかしがってねぇ。」
「えーそう?」
「ふふ。2人とも面白い。」
明美ちゃんにそう言われた鳳蝶くんは赤面していた。
「えっ。面白い?面白いって言われるの嬉しい。」
「面白いって言われる方がいいの?」
「俺はそうだよ。かっこいいよりも嬉しい。」
「鳳蝶くんは?」
「俺は別になんでもいい。」
「えぇ。つまんな〜い。」
「いいから早く食えよ。」
そうして4人で頼んだものを話しながら食べた。
お会計をしてお店を出る。
「2人とも今日はありがとう。私、学校以外でなかなか同世代と話すことないから楽しかった。」
「俺も。楽しかった。ありがとね。」
「今日はありがとうございました。」
私も鳳蝶くんにそう言うと
「ああ。俺も楽しかった。」
そして鳳蝶くん達に背を向けて一歩踏み出そうとした時、クラっとしてそのまま意識を失った。
意識を失う寸前、ガタイの良い体に受け止められたような気がした。