愛を知った日

車が遠ざかって行くと鳳蝶くんがこっちを向いた。
「じゃあ入ろうか。」
「はい。」
お店に入るとすぐに席に案内された。座ってとりあえず飲み物を頼む。届いたものを一口飲むと鳳蝶くんが覚悟を決めたように切り出した。
「疲れてるのにごめんな。どうしてもさっきの続き話したくて。」
「大丈夫です。私も同じだったので。」
「そうか。良かった。でさっきはあんな格好つかない感じになっちゃったけど改めて言わせてくれ。」
「さっき言ったことは全部本当だよ。俺は奏が好きだ。付き合って欲しい。」
鳳蝶くんが今までにないくらい赤くなっている。でも私も同じくらい赤くなっているだろう。
改めて言われると緊張でどうにかなってしまいそうだ。
私はなるべく自分の気持ちを伝えられるようにゆっくり話し始めた。
「あの…気持ち伝えてくれてありがとうございます。私も鳳蝶くんのこと好きです。ただ付き合うなら1つだけ条件があります。」
「なんだ?」
「私と付き合うならちゃんと学校に行ってください。できますか?」
「そんなことでいいのか?それなら明日から行くよ。不安なら毎日報告もする。」
「そんなこと?」
「ああ。もっと大きなこと頼まれるのかと思ってドキドキしたよ。それなら俺も頼みがある。」