血液検査や心電図、その他諸々。
その後に武先生の診察もあり、1日がかりだった。
その日はパパが付き添ってくれた。正直悪化しているのではないかと怖かった。1日1日、命が削られているような気がして恐怖で眠れない日は何度もある。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。絶対。パパがそばにいるから。」
「うん。」
パパは絶対と言う言葉に力を込めた気がした。それは私への慰めでもありパパ自身に言い聞かせていたようにも思える。私は膝の上に置いていた手に力を込めた。
「横沢奏さん、診察室へどうぞ。」
看護師さんに呼ばれて診察室へ入った。
「奏ちゃん、こんにちは。」
「こんにちは。」
「まず検査お疲れ様。奏ちゃんは検査の時だけは嫌だって言ってたもんね。」
「今日はさすがに疲れました。」
「ごめんね。でも必要なことなんだ。」
「分かってます。」
「それで体調はどうかな?」
「今のところ安定してます。」
「そうか。良かった。検査の結果も特に問題はなかったよ。今まで通りだ。」
「本当ですか?良かった。」
「他に気になる事はあるかな?」
「息がしづらい時が増えた気がします。」
「そうか。いつもの感じだと思うけど薬は変えないで量を増やしてみようか。」