占い師は、あの人の幸せを願う彼に、恋をした

イチゴ畑に向かう途中、また彼の姿が目に入った。
彼は、数人の参加者と並んで歩いていたけれど、
時々、ふとした拍子にこちらを見ている気がした。

そのたび、胸の奥がざわつく。

——摘んだはずだった。

でも、彼の中で咲いていた。

あの黄色いひまわりは、
もう二度と咲かないと思っていたのに。

記憶じゃない。幻でもない。

太陽に向かって、まっすぐに首を伸ばすその姿に、
私は目を逸らすことができなかった。

「……どうしてまだ、咲いてるの?」

誰にも届かない小さな声が、風にさらわれて消えていった。
けれど——
心の奥ではもう、答えを知っていたのかもしれない。

だって、
私はまだ、終わらせていなかったから。