「ねぇ、」
今日もあの子に問いかける。
いつも可愛いあの子に。
「なんでそんなに、可愛いの?」
あの子は私を見ると、鈴の鳴る声で答えた。
「別に私、可愛くないよ?」
嘘つき。
貴女は可愛いんだよ。
私も貴女のように可愛くなりたかった。
だから私、貴女の真似をして可愛くなったんだよ?
でも、貴女はいった。
「それは、貴女じゃないじゃん」
ハッとした。
私は、貴女になりたいわけじゃないのにね。