「ただいま戻りました~。って何をしているんですか!?」
厨房から戻って来たミサが、私とカイルを見て、驚きの声を上げる。ちょうど占いを終えたばかりで、テーブルの上には大アルカナと小アルカナに分けた山が二つあるのみだった。
そのため、ミサからしてみれば、護衛であるカイルが、私と対面で座っているところしか見えなかったのだろう。凄い剣幕で近づいてきた。
「み、ミサ。おかえりなさい。これはね……――」
「ヴァレンティア卿! 私がいない間に、またリュシアナ様がお一人でどこかへ行かれないように見ていてください、とお願いしたのに……誰がこんな至近距離でお守りしてください、と言ったんですか!?」
し、至近距離!? これのどこが……間にあるテーブルが見えないの!?
「落ち着いてください、ミサ殿。リュシアナ様が驚かれています」
「ヴァレンティア卿が、そういう場面を作ったのではありませんか! 私がいない間に、私のポジションまで奪って……」
「ミサ? どうしたの?」
突然、怒ったかと思えば、支離滅裂なことを言い出してきて、今度は両手で顔を覆い、その場でしゃがんでしまった。厨房へ行く前も、どこかおかしかったけれど、今はそれ以上だ。
厨房から戻って来たミサが、私とカイルを見て、驚きの声を上げる。ちょうど占いを終えたばかりで、テーブルの上には大アルカナと小アルカナに分けた山が二つあるのみだった。
そのため、ミサからしてみれば、護衛であるカイルが、私と対面で座っているところしか見えなかったのだろう。凄い剣幕で近づいてきた。
「み、ミサ。おかえりなさい。これはね……――」
「ヴァレンティア卿! 私がいない間に、またリュシアナ様がお一人でどこかへ行かれないように見ていてください、とお願いしたのに……誰がこんな至近距離でお守りしてください、と言ったんですか!?」
し、至近距離!? これのどこが……間にあるテーブルが見えないの!?
「落ち着いてください、ミサ殿。リュシアナ様が驚かれています」
「ヴァレンティア卿が、そういう場面を作ったのではありませんか! 私がいない間に、私のポジションまで奪って……」
「ミサ? どうしたの?」
突然、怒ったかと思えば、支離滅裂なことを言い出してきて、今度は両手で顔を覆い、その場でしゃがんでしまった。厨房へ行く前も、どこかおかしかったけれど、今はそれ以上だ。



