「絶対ですよ」
「えぇ」
ミサはそういうと扉の方へと向かっていった。カイルがいないため、すぐに飛び出していけないのを我慢しているのがいじらしい。
私はそっと、テーブルの上に置いたタロットカードに手を伸ばした。そして小さく呟く。
「ミサの未来は明るいですか?」
いつものようにシャッフルした後、七枚目を一枚だけ捲る。その結果に私は微笑んだ。
「大丈夫。カードもミサの幸せを応援してくれているわ」
カードをそっとテーブルの上に置き、私は椅子から立ち上がった。扉の前で右往左往しているミサに近づき、肩を軽く叩く。
「カイルもまた、近衛騎士団長の愚痴を聞いているのかもしれないわ。もしくは相談を受けているのかも。だから、私たちも気長に待ちましょう」
「……姫様も、私の愚痴を聞いてくださいますか?」
「勿論よ。ミサも大事な人なんだから」
カイルとミサ。二人がいてくれたお陰で、私はリュシアナとしての記憶がなくてもやっていたのだ。そんな二人を蔑ろにしたら、罰が当たってしまうわ。
だからカードも、ミサの幸せを願ってくれている。私が皆の幸せを願って、その背中を押す手助けをしたい、という想いをカードは汲み取ってくれているからだ。
これからも私は願っている。皆の幸せを。そして自分の幸せも。
「えぇ」
ミサはそういうと扉の方へと向かっていった。カイルがいないため、すぐに飛び出していけないのを我慢しているのがいじらしい。
私はそっと、テーブルの上に置いたタロットカードに手を伸ばした。そして小さく呟く。
「ミサの未来は明るいですか?」
いつものようにシャッフルした後、七枚目を一枚だけ捲る。その結果に私は微笑んだ。
「大丈夫。カードもミサの幸せを応援してくれているわ」
カードをそっとテーブルの上に置き、私は椅子から立ち上がった。扉の前で右往左往しているミサに近づき、肩を軽く叩く。
「カイルもまた、近衛騎士団長の愚痴を聞いているのかもしれないわ。もしくは相談を受けているのかも。だから、私たちも気長に待ちましょう」
「……姫様も、私の愚痴を聞いてくださいますか?」
「勿論よ。ミサも大事な人なんだから」
カイルとミサ。二人がいてくれたお陰で、私はリュシアナとしての記憶がなくてもやっていたのだ。そんな二人を蔑ろにしたら、罰が当たってしまうわ。
だからカードも、ミサの幸せを願ってくれている。私が皆の幸せを願って、その背中を押す手助けをしたい、という想いをカードは汲み取ってくれているからだ。
これからも私は願っている。皆の幸せを。そして自分の幸せも。



