「私が信じなくてどうするの?」
「そうですよ。自信を持ってください」
「っ!」
いつの間にかカイルが真正面に立っていた。
「現実逃避をしたいくらい辛いのでしたら、俺がリュシアナ様を支えます。ですから、一人で抱え込まないでください」
「……このワンドのクイーンの逆位置が示しているように、依存してしまうかもしれないわよ」
「望むところです。リュシアナ様はむしろ、依存するくらいがちょうどいいと思いますし」
「ふふふっ。変なの。でも、なんだか吹っ切れたような気がしたわ。今ならこの隠者を正位置にできちゃいそう」
「できますよ、リュシアナ様なら」
根拠のないカイルの言葉。私を励ますだけの耳心地のいい言葉だと分かっていても、胸が熱くなった。
あぁ、そうか。ワンドが多く出ていたのは、このことなんだわ。炎の属性を持つワンド。密かにカードたちが私にエールを送っていたのかもしれない。
ふふふっ。これも都合のいい解釈なのかも。それでも今は私の背中を押すのに、十分だった。
「そうですよ。自信を持ってください」
「っ!」
いつの間にかカイルが真正面に立っていた。
「現実逃避をしたいくらい辛いのでしたら、俺がリュシアナ様を支えます。ですから、一人で抱え込まないでください」
「……このワンドのクイーンの逆位置が示しているように、依存してしまうかもしれないわよ」
「望むところです。リュシアナ様はむしろ、依存するくらいがちょうどいいと思いますし」
「ふふふっ。変なの。でも、なんだか吹っ切れたような気がしたわ。今ならこの隠者を正位置にできちゃいそう」
「できますよ、リュシアナ様なら」
根拠のないカイルの言葉。私を励ますだけの耳心地のいい言葉だと分かっていても、胸が熱くなった。
あぁ、そうか。ワンドが多く出ていたのは、このことなんだわ。炎の属性を持つワンド。密かにカードたちが私にエールを送っていたのかもしれない。
ふふふっ。これも都合のいい解釈なのかも。それでも今は私の背中を押すのに、十分だった。



