「カイルを占ったのは、タロットカードを入手してすぐのことよ。楽しさよりも、うまく占えるのか。そっちの緊張の方が大きかったわ」
「……初めて。そうだ。俺が最初だった。それでミサ殿が嫉妬して」
「カイル? ミサがどうかしたの?」
突然、小さな声でぶつぶつ言い出したため、うまく聞き取れなかった。唯一、聞き取れたことを口にすると、カイルは慌てて手を前に出して否定した。
「なんでもありません。それよりもさっきの約束はお忘れですか? 俺、きちんと報告しましたよね」
「約束……あっ!」
お姉様の手紙やお父様の真意。タリアの訪問ですっかり忘れていたわ。
「ごめんなさい。えっと……」
「リュシアナ様。今からその約束を訂正してもよろしいですか?」
「訂正? いいわよ」
あんな恥ずかしいセリフを言わなくて済むのなら、なんだって構わない。
「……初めて。そうだ。俺が最初だった。それでミサ殿が嫉妬して」
「カイル? ミサがどうかしたの?」
突然、小さな声でぶつぶつ言い出したため、うまく聞き取れなかった。唯一、聞き取れたことを口にすると、カイルは慌てて手を前に出して否定した。
「なんでもありません。それよりもさっきの約束はお忘れですか? 俺、きちんと報告しましたよね」
「約束……あっ!」
お姉様の手紙やお父様の真意。タリアの訪問ですっかり忘れていたわ。
「ごめんなさい。えっと……」
「リュシアナ様。今からその約束を訂正してもよろしいですか?」
「訂正? いいわよ」
あんな恥ずかしいセリフを言わなくて済むのなら、なんだって構わない。



